福島県南相馬市の調査結果
今回は福島県南相馬市の中でも小高区に絞って調査を実施しました。結果として、21人にインタビュー調査を実施し、157人のキーパーソンを把握しました。
南相馬市(小高区)の特徴
南相馬市の社会ネットワークをみると、他地域と比較してサードセクターが中心に存在しておらず、市場セクターや複数セクター兼務が中心的なハブであることがわかります。同時に、サードセクターのキーパーソンの割合も他地域と比べ小さいです。また、つながりの形成は他の地域と明確に異なり、3年目でいったん底を打ち、その後徐々に増えていきます。サードセクターの活動は発災直後に活発であったことから、キーパーソンの所属セクターやつながりの形成において、原子力事故が大きく影響したことがわかります。それは同時に、避難指示が解除されてからの取り組みのなかで、つながりが形成されていることを意味します。
キーパーソンのストーリーから
見える背景や意味
ある人たちの避難指示解除前からの挑戦をきっかけに、人のつながりや場が小高区に生まれ、セクターや地域を越えて人やアイデアが流入し、挑戦を支える人たちも生まれました。新たな取り組みが連鎖反応しながら自立した地域が形成されつつあるようです。